秩父音頭や、金子兜太をはじめとする多くの俳人の作品を生んだ皆野町。その源泉は、皆野町に息づく秩父の風土にあります。現在も伝わる文化財からその姿を探ることができます。
毎年10月8日に椋神社例大祭に舞われる3頭立ての獅子舞。椋神社の起源は中世と思われ、畠山氏の信仰が厚かったといいます。同神社を管理していた円福寺には獅子頭が伝わります。皆野町にはこの他にも獅子舞が多く、それぞれの神社で奉納されています。秩父音頭が生まれ変わった際、囃子を受け持ったのは獅子舞の人々でした。
農作物に害をもたらす虫を追い払う儀礼であり、雨ごいや風祭と同じ重要な共同祈願の一つ。病虫害や疾病を虫神がなりすましているものとし、里の外へ送り出します。鉦や太鼓を鳴らしつつ、時には踊りも伴いながら送るのが特徴。毎年8月16日に行われます。
毎年10月7日に諏訪神社祭礼に奉納されます。古くは旧暦7月28日が祭礼の日でした。同神社は明治45年、瑞穂神社に合祀されましたが、目昭和23年に分社。その後10月7日となりました。
大字金沢出牛が中山道から秩父へ入る玄関口として大いに賑わったころに娯楽芸能として伝えられ、地元で演じられてきたもの。その起源は、人形に残る銘から少なくとも文化・安政期までさかのぼります。秩父にはこの他にも横瀬、白久にも人形芝居が伝わっており、3者による秩父人形サミットが開催されています。
秩父音頭に影響を与えたさまざまな甚句や、俳句も街道を通じて運ばれました。