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宮前光重氏の8mmフィルム~秩父音頭「成立と変遷の証言」

2021年3月29日

これは埼玉県秩父郡皆野町金崎在住の宮前亨氏が所蔵されている8mmフィルムです。
同フィルムには、金子伊昔紅とともに金子社中および皆野俳壇の中核として活躍した、「笛の光重」こと故宮前光重氏(宮前亨氏の御尊父)の、笛と秩父音頭に関するインタビューが収録されている貴重なフィルムです。

生前の兜太による光重氏への印象は、「(大先輩にあたる宮前光重氏に)さんづけで呼びかけても、苦々しい一瞥が返ってくるばかり」で相手にされず、曰く近寄りがたさを持った方であったとのことです。

  • 前半:笛の演奏(0:00~)
  • 後半:インタビュー(4:57~)

同フィルムの収録時期が明らかな文言はありませんが、本編冒頭に挿入されているBGMと、道路を走る自動車の車種から昭和50年(1975年)以降の可能性が高く、伊昔紅没後(昭和51年/1976年)前後に撮影されたものと思われます。

亨氏は同フィルムの収録作業に途中から加わったといい、そのお話から、収録を担当されたのは(当時)長瀞町井戸在住の故井上伝次郎氏であると思われます。井上氏は長瀞小学校の教職に就くとともに、秩父の郷土史家としてご活躍された方です。

インタビューで光重氏は秩父音頭以前の盆踊りについて「それぞれが好き勝手に踊っていて、型も何もなかった」と述べています。一方で「エロが散りばめられたものであっても、それはそれで味わい深いものであった」という言葉からも貴重な秩父音頭の成立と変遷を証言するものとして受け止める必要があると思われます。

光重氏は明治28年(1895年)生まれですから、明治後期頃の盆踊りの状況を示すものと思われます。

資料(同フィルム)のHP掲載及び取材にご快諾いただいたことに心から感謝申し上げます。

カテゴリ:お知らせ
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