「今どきの若い者は・・」という枕詞。古くは紀元前の書簡にもその記述があるとか。どうやら年配者が今どきの若者に対してイラッとしたり、モヤッとしたりするのは、人類普遍の課題のようです。
しかしながら、かの山本五十六は、次のとおり語ったそうです。「実年者(50~60歳代)は、今どきの若い者などということを絶対に言うな。なぜなら、われわれ実年者が若かった時に同じことを言われたはずだ。今どきの若者は全くしょうがない、年長者に対して礼儀を知らぬ。道で会っても挨拶もしない、いったい日本はどうなるのだ、などと言われたものだ。その若者が、こうして年を取ったまでだ。だから、実年者は若者が何をしたか、などと言うな。何ができるか、とその可能性を発見してやってくれ。」
1月8日(日)、文化会館にて二十歳の集いを開催しました。今年二十歳の門出を迎えた若者たちの世代は、Z世代と呼ばれ、幼少期からインターネットやスマホが当たり前にある環境で育ちました。日々の中、友達同士で同じ場所にいるのに、会話もせず各々スマホの画面とにらめっこ。そんな様子を目にすると、年配者からは例の枕詞が聞こえてきそうです。顔を合わせ会話することが真のコミュニケーションで、オンラインは従属的なもの、そんな価値観から、いっしょにいることとネットでつながることに序列はなく、どちらも共通の思い出が作れて、お互いを知ることができる、そんな感覚に変わってきているようです。その一方で、私たちの世代と思いや価値観を同じくしている部分もあります。
二十歳代表、小杉祐二さんの誓いの言葉(抜粋)です。「故郷を思う気持ちは、いつも私の心の中に生き続けております。小さい頃は一人でなんでもできると自負していましたが、気づけばたくさんのかたがたに支えられて生きてこられたということがわかってきました。改めて、支えてくださったすべての皆様に感謝いたします。自らの人生に責任をもち、しっかりと自分の足で人生を歩んでいくことをここに誓います。」胸が熱くなりました。
今どきの若い者も、素晴らしい。その新たな感覚と可能性を信じて、いっしょに町づくりを進めていきたいと思います。